【IFシリーズ】
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ririのblogではこれまたお馴染み中のお馴染みの方、今回の小話はたんぼ様(pixiv ID/2924195/http://touch.pixiv.net/novel/member.php?id=2924195)のblogタイトル「新八と沖田の可能性を模索してみる」きっかけで一気書きされたものです。 たんぼさんの考察を読み、烏滸がましくも彼女が疑問に思ったり仮定した部分等を中心に書き進めてみた結果、すんごく新沖(笑)に仕上がったものですから、思わず彼女に作品自体捧げ…ってより、押しつけておいたのですが、その後少し続いてしまったこともあり、今回この場を借りて一挙掲載させていただくこととしました。 とはいえ、一応書いたのが自分であるという理由でririのpixivに投下となりましたので、作品自体は全3話全てたんぼさんに捧げさせて頂いたもの、ゆえにこの作品に関しましても転写、転載、お持ち帰りなどないようお願い申し上げますm(__)m それでは、いつもと違う雰囲気となったはずの新沖小話、少しでもご賞味頂ければ幸いです。 投稿に当たっての勇気と作品の借用のほど、ありがとうございました、T様。 《参考データ》 ・本文データは「pdf」 ・原稿用紙:12,956文字÷400=32枚 ・スマホ版:25文字×25行換算27A頁
【IFシリーズ】
・【五年後の「IF」】 「……なんで居るんでィ」 「……そっちこそ」 今夜、こっちの塒に沖田が帰ってくる可能性は三割くらいだと踏んでいた。それでも雨の中、なんとなく待ってしまっていた。それに新八はここ以外の沖田の居所を知らない。特に真選組が真組と称して攘夷に――というより、倒幕ないし近藤奪還の目的手段としてあんな風に姿を変えていたことを、今日の昼間の河原での出来事がなければ知らなかった身としては特に。 ・【その後の「IF」】 「――ってな夢を見たんでさぁ」 「……夢、ですか?」 ・【この手が届く、その時に】 「で、この塒、寝心地どうなんでィ」 沖田の言葉に新八は、半ば本気で呆れ言った。 「俺が知るよしないだろう。そもそも真選組のお尋ね者が隠れ家に寝心地なんて贅沢なもん求めてる場合か。それより、ここに裏道へと続く隠れ扉が――」 淡々と沖田に頼まれた一応「依頼」とやらをこなしていたつもりだった新八の背を温かいものが包んできた。自分の厚手のジャケット越しにも届いてきたその熱に、新八は慌てて立ち退こうとして、気がつけば壁へと追い詰められていた。いつの間に。